平成3年 蝦夷富士を見る北窓も塞ぎけり 平成4年2月 能村登四郎秀作 一席の菊大輪に父の住めり 平成10年1月 遺言の骨撒き海の日なりけり 平成15年1月 霧霽るることなく拉致の海暮れしし 平成16年1月 引き潮の海の底まで旱かな 平成18年1月 大戦の空をなぞりて雁渡る 平成18年 倉田綋文秀作 本能寺火気禁断の冬来る 平成19年 雪解水信濃へ声をあげにけり 平成21年1月 朝顔に地震の青空残りけり 平成23年1月 大石悦子秀作 死は一度恋は死ぬまで立葵 平成24年1月 茨木和生秀作 秋潮に曳かれてゆきし献花かな |