海外雑詠句(2)
(昭和36年~平成2年頃) 

            ・現役中に、海外へ出かける機会が多かった、その中で現地で詠った句を
            載せてみました。若き日のことが懐かしく思われます。


 タイ・チェンマイ

 
・夏館タイの香りに咽にけり

 ・惟子や信心熱きタイの国

 ・夜濯ぎの女ざぶざぶメナム川

 ・七宝の寺院燦々夏日降る

 ・肌涼し着替えしシャツはタイルック

 ・朝市の船に野菜と鯵並べ

 ・両岸のブーゲンビリア船の旅

 ・カレー喰ふ右手はフォーク夏夕べ

 ・日本へ行くとぐずる子青葉闇


                  

  オーストラリア
   ・丸太伐り競ひ漢玉の汗

   ・渚には見目麗しき裸の娘

   ・クラブとて酌婦はをらずビール干す

   ・アカシアの花香りけり十字星

   ・噴水に男のロマン生まれけり

   ・羊刈る速さ競ひぬ夏館

   ・羊は毛刈られ痩身みすぼらし

   ・みはるかすオペラハウスや西日中

   ・音楽の都はウイン端居かな

   ・初夏のコアラの和毛生え初めし

   ・カンガルーぴょこぴょこ跳ねて日の盛

   ・夏日中オペラハウスは銀の色

   ・丸太伐り競ふのこぎり汗も挽く

   ・トップレスの娘と照れて撮る夏の浜

   メナム川  
   
  羊刈りショー 1983
        オペラハウスにて1983 
 




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